ロボットの分野でひと昔前から流行っている分野として,確率ロボティクスがあります( ̄▽ ̄) 不確かな環境でロボットがどのように知覚をするか,どのような行動をするかを扱う分野です。不確かな環境ですので,想定される状況を確率的に扱う必要があります。ので、確率ロボティクスなわけです。主にベイズの定理を土台としています。(ベイズの定理:条件付き確率のやつね!(考え方が少し違うけど))

ここでは、確率ロボティクスが何をするのか,不確かな環境とは何かということを書いていきます!

 

因みに,私は今現在確率ロボティクスを勉強中ですので,変な解釈があるかも。

 

不確かな環境とは何か?

ロボットが行動するには,ロボット自身がロボットの行動する空間の状態(ロボットが行動する範囲内の環境:例えば,ロボットの位置・速度、机の位置,人の動き,風,温度など)をセンサなどで把握する必要があります。もちろん,全部の状態を把握するのは不可能なので,ロボットの行動に応じて必要な状態だけを把握します(^_^.)

しかし必要な情報を厳密な意味で正確に,連続的に取得することもまた不可能です。
物理的な限界から,カメラで壁の向こう側は見ることができないです。
ノイズが混じることもあります。電気製品などによる電磁波的な微小なノイズ,車の動く音などなど。ノイズの原因は非常にたくさんあり,除去が困難です。センサの個体差によるノイズもあります。温度計も物によって誤差があるし,カメラも製品によって写り方が違う。
また、デジタルで扱う以上は時間的に飛び飛びの値しか得られないから厳密な意味で連続的でない。
センサが壊れているかもしれない(´・ω・`) 実は,センサが壊れていることを判別することは一般的にはとても難しいことです。

「センサから得られる情報は間違っている可能性がある」という意味で不確かさがありますし,「よくわからないノイズが混じっている」という意味での不確かさもありますし、「物理的限界によってセンサから必要な情報が得られない」という意味での不確かさもあります。この他にも,いろいろな意味で不確かなわけです。

このような不確かさ満載な世界でロボットを動かすには,センサの情報を確定的に信頼せずに,それを基にして確率的にロボットの知覚・行動を行うことで,より柔軟なロボットの動きを実現するわけです。

 

成功しているロボットは不確かさが少ない環境で成功しているものが多い

上記のように,不確かさ満載なこの世界でも既に成功しているロボットはたくさんありますが,ほとんどが不確かさの少ない環境下で動くことが想定されているロボットばかりです。

例えば,工場のロボットアーム。工場の中でアームが置かれている場所は人が立ち入り禁止の場所だったり,アームがつかむものが整理整頓されている状態だったりと,不確かさが少ない環境です(/・ω・)/

一方で,自動運転とかは不確かさが多いですね。人がいきなり飛び出してくるかもしれない,前の車が急停車するかもしれない,道路が壊れているかもしれない・・・非常にたくさんの不確かさがあるので難しいわけです。

 

このような不確かさ満載な世界で,ロボットを動かそうというのが確率ロボティクスなわけですよ( *´艸`)

とても面白そうな分野ではありませんか!

確率ロボティクスの世界的な本としては「確率ロボティクス」があります。ズバリ、名前そのままですね!(^^)! 著者・訳者はSebastian Thrun (著),‎ Wolfram Burgard (著),‎ Dieter Fox (著),‎ 上田 隆一 (翻訳)です。上のリンクは日本語に訳されたものですが、この本の原著が2005年に発売されて,一気に確率ロボティクスが広まった感じみたいです。現在、この本を読み進めてます(^_^.)

確率ロボティクスの概要を4ページで概説しているのがこちらです!2011年の日本ロボット学会学術誌の記事です。ひと昔前の記事なので,今後の展望に関しては古いかもですが,確率ロボティクスがどんなことしてるかをパッと知るにはいいのではないかと思います(/・ω・)/

 

 

 

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